検査項目

当センターが行っている人間ドック健診の検査項目をご説明します。

基本項目

検査項目 検査内容
問診 病気を早期発見するために、自覚症状などを質問する。
身体計測  
 身長・体重 主に、肥満の有無と程度を判定するために測定する。
 標準体重 身長(m)×身長(m)×22。
 BMI 体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)。標準体重では22となり、25以上は肥満。
 腹囲(立位) 立位にて、へその高さで呼気時に測定する。動脈硬化を促進する内臓脂肪(内臓の周りについた脂肪)の量と関連する。
 体温  
血圧(坐位) 高血圧を放置すると、脳卒中など動脈硬化性疾患のリスクとなる。
 収縮期 心臓が収縮して、血液を動脈に送り出すときの動脈の圧力。
 拡張期 心臓が拡張して、血液が心臓に戻るときの動脈の圧力。
代謝系  
 [尿検査]  
 尿糖(食後・空腹時) 空腹時と食後の尿糖を調べ、空腹時および食後高血糖の有無を推測する。
 [血液検査]  
 血糖(空腹時) 空腹時の血液中のブドウ糖(グルコース)濃度は、糖尿病診断の資料の1つ。
 HbA1c ブドウ糖が結合したヘモグロビンの1種で、採血前2か月間くらいの血糖値の平均レベルを反映する。
 中性脂肪 体内で余ったエネルギーは、中性脂肪として脂肪細胞に蓄えられる。
血液中の過剰な中性脂肪は、動脈硬化、脂肪肝、糖尿病、膵炎に関連する。
 総コレステロール 細胞膜、性ホルモン、また脂肪の消化吸収を助ける胆汁酸の原料になる脂質。
 HDLコレステロール 動脈硬化を防ぐ善玉コレステロール。
 LDLコレステロール 動脈硬化を進める悪玉コレステロール。
 尿酸 プリン体が分解されて生じ、痛風、動脈硬化、腎障害、尿路結石の原因となる。
 カルシウム 電解質の1種で、副甲状腺機能などと関連する。
肝機能検査  
 GOT
 GPT
肝細胞に多く含まれる酵素で、主に肝機能の評価に用い、障害時に上昇する。
 アルカリフォスファタ-ゼ 肝胆道系酵素の1種で、肝胆道系疾患や骨疾患などで上昇する。
 LDH 肝機能障害に伴って上昇することが多いが、様々な原因で上昇する。
 γ-GTP 肝胆道系酵素の1種で、アルコールの過剰摂取でも上昇する。
 総ビリルビン 血色素が代謝されて生じ、胆汁に排出される。肝胆道系疾患などで上昇する。
 総蛋白 主な成分はアルブミンとグロブリンで、肝臓病や腎臓病などで異常となる。
 アルブミン 血清中の蛋白の主成分で、肝臓でつくられる。肝臓病では低値となる。
 A/G比 血清蛋白のアルブミンとグロブリンの比で、肝臓病などで低下する。
 ZTT 血清蛋白の性質を調べる検査で、肝臓病、膠原病、骨髄腫などで異常となる。
腎機能検査  
 [尿検査]  
 蛋白 腎炎、ネフローゼ症候群、糖尿病性腎症、高血圧による腎硬化症、尿路系の疾患などで陽性となる。
 潜血 膀胱炎、尿路系の腫瘍、尿路結石などで陽性となる。
 PH(水素イオン濃度) 食事の影響を受けるが、尿路感染症や嘔吐でアルカリ尿となり、糖尿病、痛風、発熱、脱水などで酸性尿となる。
 ウロビリノーゲン 黄疸を来すような疾患で異常となるが、現在は補助的な検査。
 比重 尿の濃さをみることで、腎臓病などをみつける手掛かりになることがある。
 沈渣(400倍視野)
  赤血球
  白血球
  扁平上皮
  移行上皮
  硝子円柱
  顆粒円柱
  赤血球円柱
  白血球円柱
  トリコモナス
尿沈渣は、尿を高速回転させて沈殿物を顕微鏡(400倍)で調べる検査。 慢性腎炎などの腎臓病の診断や、尿管、膀胱、尿道、前立腺などの病気の発見に役立つ。
尿中の白血球は、膀胱炎など尿路の炎症で増加する。
扁平上皮は正常でもみられる(尿道、外陰部由来)。
円柱は腎臓で生じ、硝子円柱以外の円柱は正常ではみられない。
トリコモナスは、性行為感染症を来す原虫。
 [血液検査]  
 尿素窒素
 クレアチニン
腎臓から尿に排泄される血液中の老廃物で、腎機能が低下すると増加する。
尿素窒素は、脱水など腎機能以外の影響も受けやすい。
リウマチ因子
 RF定量
関節リウマチの多くは高値となり、他の膠原病などでも上昇する。健常者でも高値となる場合がある。
C反応性蛋白
 CRP
炎症反応物質で、炎症の有無と程度が分かる。
感染症や、免疫が関係する膠原病などの炎症で高値となる。
血液算定 貧血、多血症、その他の血液疾患の有無を調べる。
 赤血球数 赤血球は血色素を含み、酸素を全身に運搬する。減少すると貧血。
 白血球数 白血球は細菌感染などの炎症で増加し、骨髄の病気で増減する。
 ヘマトクリット 血液中に赤血球がどれくらい含まれているかを容積率で示す。
 血色素 赤血球中にあり、酸素を結び付けて全身に運搬する。減少すると貧血。
 平均血球容積
 平均血色素
 平均血色素濃度
貧血があるときにその種類を診断し、原因を推測する。
 血小板 血管が損傷したときに血栓をつくり、出血を止める。
消化管(大腸)検査
 便潜血
大腸がんの早期発見が1番の目的。痔などでも陽性となるが、2回中1回でも陽性ならば、大腸内視鏡検査を行う。
視力検査
 裸眼
 矯正(眼鏡等使用時)
肉眼で見たときの裸眼視力と、眼鏡等を使用したときの矯正視力を調べる。
裸眼視力は、屈折異常である近視、乱視、遠視の他、様々な眼の病気で異常を来す。
眼圧検査
 
健診では、空気を吹き付ける方法で眼球の固さを調べる。
失明にもつながる緑内障の早期発見が目的。 ただし眼圧が正常の緑内障が過半数を占めるため、これが基準値内であっても、 眼底検査で「視神経乳頭陥凹[拡大]」を指摘された場合は、視野検査などが必要となる。
眼底検査 眼科疾患の早期発見だけでなく、動脈硬化、高血圧、糖尿病による血管病変の診断に役立ち、頭蓋内疾患の発見につながることもある。
 シャイエ分類
  高血圧性所見
  硬化性所見
高血圧性変化と硬化性変化を別々に分類して評価する。 ともに病的状態を4段階に分類する。「0」は異常なし。
 福田分類 糖尿病性網膜症を、良性所見と悪性所見に分けて詳細に評価する。「0」は異常なし。
聴力検査
 500ヘルツ
 1000へルツ
 2000ヘルツ
 4000ヘルツ
 8000ヘルツ
外部の音をできるだけ遮断した防音室内で、高い音から低い音まで左右別々に聴力を検査する。 極めて小さな音から5dB(デシベル)ずつ大きくしていき、初めて聞えた音の大きさで聴力を表示する。 従って、数字が小さいほどよく聞こえることを意味する。
会話音は1000 Hz前後。加齢に伴い8000 Hzの高音から聴力が低下し、予防可能な騒音性難聴は4000 Hzから低下する。
心電図検査 心胸部(6か所)と両手足に電極を付け、心臓の動きに伴う電気的な変化を波形に記録する。 様々な不整脈、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)、高血圧に伴う心肥大、心筋症、心膜炎などの診断に役立つ。
異常所見や自覚症状によっては後日、ホルター心電図(24時間心電図)、心エコー(心臓超音波)、 運動負荷心電図などの追加検査が必要となる(保険診療)。
肺機能検査  
 努力性肺活量
 努力性肺活量予測値
 パーセント肺活量
努力性肺活量は、最大に吸い込んでから、最大速度でめいっぱい吐き出したときの空気の総量。
パーセント肺活量は、年齢、性別、身長から予測される肺活量の何%かを示す。間質性肺炎などで低下する。
 1秒量
 1秒率
 パーセント1秒率
1秒率は、最大に吸い込んでから一気に吐き出したときに、最初の1秒間で努力性肺活量の何%吐けるかを示す。 慢性閉塞性肺疾患(COPD)や気管支喘息で低下する。
医師診察 問診の確認、診察、追加検査の検討を行う。
 視診
 打聴診
 触診
咽頭・扁桃の視診、甲状腺の視診・触診、心音・呼吸音の聴診、腹部の聴打診・触診などを行う。
問診結果によっては、追加の診察を行う。
 深部反射 通常は膝(蓋腱)反射を調べ、異常がある場合は、その他の深部反射や病的反射なども調べ、病的意義や原因部位を探る。
 乳房触診 乳房全体を触診し、しこりが見付かるとマークを付け、その後に行う超音波検査で入念に検査を行う。
胸部X線検査 胸部を正面と横から深吸気時に撮影する。
 肺、気管、胸膜 肺がんの早期発見が1番の目的であり、とくに末梢型(肺野型)のがんに有用であるが、様々な呼吸器疾患の発見につながる。
必要に応じて、日を改めて胸部らせんCTによる精査を行う(保険診療)。
 心臓 心臓の形状、大血管の走行、動脈硬化、動脈瘤の有無などをみる。縦隔腫瘍が発見されることも。
 心胸比 胸(胸郭)の幅に対する心臓の幅の割合をパーセント(%)で表示し、50%以上を心拡大の目安とする。
上部消化管X線
 食道
 胃
 十二指腸
発泡剤とバリウム150mlを飲み、その後検査台の上で何回か横回転をしてから、様々な体位で撮影を行う。 途中、少し頭側を下げたり、腹部を圧迫したりする。 胃がんの早期発見が主たる目的であるが、食道・胃・十二指腸の様々な疾患が発見される。 必要に応じて、日を改めて上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)による精査を行う(保険診療)。
検査後は下剤を服用し、水分を十分摂取して(飲酒は控える)、固まる前にバリウムを排出させる必要がある。
超音波検査
 肝臓
 総胆管
 胆のう
 膵臓
 脾臓
 腎臓
 乳房(女性のみ)
 膀胱(必要時追加)
体の表面にゼリーを塗り、高周波の音波(超音波)を当てて、その反射波(エコー)を画像化する。 体に無害でありながら、各臓器の形状や、腫瘍、結石、脂肪肝の有無など、様々な情報が得られる。
ただし超音波は空気や骨に遮られるため、体位変換や内臓の呼吸性移動を利用して、なるべく死角を少なくする必要がある。
とくに膵臓は、空気を含む胃や腸の裏側に位置しており、くまなく観察することが困難な臓器である。
また尿潜血や尿中赤血球が目立つ場合には、膀胱の追加検査が勧められ、尿がたまった状態で観察する。
総合判定(当日) それぞれの検査結果に基づき、ドック健診の当日に、直接医師から、結果の説明と今後の指示がなされる(個人面接)。
必要に応じて、当センターの診療部門に来院頂いたり(保険診療)、適切な医療施設に情報を提供する。
栄養・食事指導 ご希望により、医師による個人面接の後に、健診結果に応じた栄養食事指導を行う。

オプション検査

お身体の状態により、医師の判断でご希望されたオプション検査を中止させていただく場合があります。

検査項目
検査内容
頭部MR検査(脳ドック)
(結果は後日郵送します)
所要時間:25分
MR検査は、強い磁石と微弱な電波を利用した検査で、放射線被曝の心配はありません。
頭部検査の場合、15~20分ほど仰向けのまま動かないで頂き、CT検査と同様に円筒状の装置の中で撮影します。CTと異なり、骨に囲まれた部位でも鮮明な画像が得られますが、撮影中に大きな音がします。
●MRI (断層撮影): 脳の断面画像を作成する検査で、脳血管障害、脳腫瘍、脳血管奇形など様々な病変が発見され、脳の萎縮の程度も分かります。
●MRA (血管造影): 造影剤を使わずに脳動脈を鮮明に画像化し、動脈硬化の程度、狭窄や閉塞の有無、くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤の有無などを判定します。
※ 脳ドックでは、血圧脈波検査も併せて行います。
胸部らせんCT検査
(結果は後日郵送します)
所要時間:5分
胸部を輪切りにした断面画像を数多く作成し、肺や気管などの病変を見つけます。
胸部X線検査では指摘できないような小さな病変、初期の病変も検出されます。
喫煙者など、肺がんが気になる方にお勧めします。
内臓脂肪CT検査

所要時間:5分
動脈硬化に関連する内臓脂肪(内臓の周囲についた脂肪)の量を、腹囲より正確にCTで調べる、メタボリックシンドローム関連の検査です。
過剰な内臓脂肪は動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳梗塞を起こす危険性を高めます。
おへその高さの断面像で、内臓脂肪と皮下脂肪を色分けして表示し、それぞれの面積で評価します。
喀痰細胞診検査(肺癌検査)
(後日自宅で採取し、郵送していただきます)
痰の中にがん細胞が出ていないか顕微鏡で調べる検査で、起床直後の痰を3日間採取して頂きます。
とくに、気管や太い気管支に発生する肺がんの早期発見に役立ちます。
血圧脈波検査 (動脈硬化度測定)
頭部MR検査(脳ドック)受診者はサービスです。
動脈硬化の程度を調べる検査です。
●脈波伝播速度(baPWV): 動脈の硬さをみる検査で、心臓の拍動によって生じる波動(脈波)が、動脈を伝わる速さを計測します。動脈の弾力性がなくなってくると脈波は早く伝わるようになりますが、血圧などの影響も受けます。
●足関節・上腕血圧比(ABI): 動脈のつまり具合をみる検査で、足首の収縮期血圧÷上腕の収縮期血圧の値を算出します。動脈の狭窄や閉塞の有無が推定でき、閉塞性動脈硬化症の発見に非常に役立ちます。
肝炎ウイルス検査 (血液検査)
(結果は後日郵送します)
慢性肝炎の原因となる、B型肝炎およびC型肝炎ウイルスの検査です。
●HBs抗原陽性: 現在のB型肝炎ウイルス感染を意味し、精査が必要となります。
●HBs抗体陽性: 過去のB型肝炎ウイルス感染、もしくはワクチンによる効果があることを意味します。
●HCV抗体陽性: 現在もしくは過去のC型肝炎ウイルス感染を意味し、B型肝炎のHBs抗体陽性と異なり、精査が必要となります。
骨塩定量検査 骨粗鬆症の有無を調べる検査で、とくに更年期以降の女性にお勧めします。
エネルギーの低い2種類のX線を前腕骨に照射する、迅速で高精度な検査方法を用います。
骨折のリスクを判断するために、若年成人(20歳~44歳)の平均レベルと比較します。80%未満は骨量(≒骨塩量を骨密度で評価したもの)減少あり、70%未満は骨粗鬆症レベルと判断されます。
ピロリ菌抗体検査
(血液検査)
胃・十二指腸潰瘍や胃がんの発症、また血液疾患の一部にも関連するピロリ菌の検査です。
除菌治療歴がなく抗体が陽性の場合は、通常は現在胃粘膜にピロリ菌が存在することを意味します。
ただし、加齢や胃粘膜萎縮の進行とともに抗体価は低下し、ピロリ菌が存在するのに抗体検査は陰性ということもあり得ます(偽陰性)。
除菌治療が成功した場合は、徐々に抗体価が下がって数年後には陰性に至りますが、治療効果の判定にはやや不向きな検査であり、尿素呼気試験や便中抗原検査が推奨されます。
NT-proBNP検査 (血液検査)
(結果は後日郵送します)
心筋細胞にストレスがかかると、血液中に鋭敏に増加します。
心不全の診断・病態把握に利用されるバイオマーカーですが、自覚症状が出る前から心負荷により上昇するため、健診でのスクリーニング検査としても有用です。とくに高血圧や糖尿病がある方にお勧めします。
腫瘍マーカー(血液検査)
(結果は後日郵送します)
がんを診断する上での補助的な検査で、人間ドック検査項目と組み合わせることにより、がんの発見に役立てます。
 CEA 大腸がんをはじめとする腺がんで上昇します。
 AFP 肝細胞がんなどで上昇します。慢性肝炎の方にお勧めします。
 PSA 前立腺がんの早期発見や経過観察に非常に役立ちます。ただし、前立腺肥大や前立腺炎のような良性疾患でも上昇します。
 CA19-9
 エラスターゼ1
CA19-9は膵がんや胆道がんなどで上昇し、
エラスターゼ1は膵がんや膵炎などで上昇します。
※ 膵がん(膵臓がん)の腫瘍マーカー検査は、CA19-9とエラスターゼ1のセットでの検査をお勧めします。
 CA125 卵巣がんなどで上昇する。
アレルギー検査
(MAST48)
食物やハウスダスト、花粉など48種類のアレルギーの原因を調べることができる検査です。
特定原材料7品目(加工食品への原材料表示義務のある卵・乳・小麦・落花生・エビ・カニ・ソバ)を全て検査することができます。

女性向けのオプション検査

検査項目 検査内容
マンモグラフィ
(乳房X線検査)
乳房専用装置で異常の有無を調べます。 乳がんの中には、マンモグラフィでないと判らないものもあります。 乳腺を見やすくするために広げ、圧迫して撮影するので痛みを伴うことがあります。
【マンモグラフィをお勧めする方】
・血縁関係に乳がんの既往がある方  ・良性疾患がある方  ・一度も検査されたことがない方  ・乳がんが気になる方  ・その他リスクがある方
40歳以降の女性に2年に1回程度の検査が推奨されています。
【マンモグラフィ検査に不向きな方】
・授乳中の方  ・断乳直後の方  ・豊胸手術を受けられた方  ・乳房手術後で専門医による経過観察中の方  ・定期的に専門医で検査を受けられている方  ・心臓ペースメーカーを装着されている方
3Dマンモグラフィ
(トモシンセシス)
上記のマンモグラフィの撮影に加えて、3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)の撮影を行います。
乳房を圧迫して多数の角度から撮影し、乳房の断面像を1mm単位で作成するので、乳腺の重なりが少なくなり、小さな乳がんも見つけやすくなります。
乳腺が多い方、乳房に厚みがある方にお勧めします。
圧迫時間は10秒程度です。3Dマンモグラフィ(トモシンセシス)のみの撮影は出来ません。

※乳房超音波検査は人間ドックの基本項目に含まれています(女性技師が対応します)。

婦人科健診

検査項目 検査内容
内診
(スクリーニング超音波検査含む)
外陰・膣の視診および双合診により子宮・卵巣の触診、またスクリーニング超音波検査も行い、簡単に子宮・卵巣の大きな病変の有無を調べます。
内診の際に医師の判断によりオプション超音波検査をお勧めすることがあります。
子宮頸癌検査 子宮頸部の細胞を採取し、子宮頸癌などの有無を顕微鏡で調べます。
子宮全摘術後の方には、膣断端部の細胞を採取し検査を行います。
※生理中およびビデ使用直後の受診は、細胞診の正確性を下げるおそれがあるため避けてください。

下記の検査も希望制で受診することができます。

検査項目
検査内容
子宮卵巣超音波検査
超音波を発する細い筒状の器具により、子宮や卵巣の異常の有無を調べます。 (卵巣腫瘍、子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜症、子宮体癌などがわかります)
子宮および卵巣・卵管の小さな病変の有無や病変の大きさ・性状を詳細に評価いたします。 画像診断結果は、検査終了後にモニターを用いて婦人科担当医がご説明いたします。 また、複数回ご受診の方には、前回画像との比較説明も適宜行います。
子宮体癌検査
子宮体部の内膜細胞を採取し、子宮体癌などの有無を顕微鏡で調べます。
▼このような方に検査をおすすめします。
最近6ヶ月以内に不正出血(点状出血や茶褐色帯下も含む)があり、下記の条件にあてはまる方
① 年齢50歳以上
② 閉経期以降
③ 30歳以上の未産婦で生理不順の方
・スクリーニング超音波検査の結果により、医師が検査をお勧めすることがあります。
・検査には多少の痛みと出血を伴い、ごくまれに翌日以降に発熱・下腹痛などがみられることがあります。
※妊娠の可能性のある方または生理開始1週間以内の方はお受けいただけません。
CA125(腫瘍マーカー)
当日の血液検体を用いて測定します。卵巣腫瘍、子宮内膜症などで高値を示します。
※妊婦や生理開始1週間以内の方は高値となる可能性がありお受けいただけません。
クラミジア検査
当日の血液または子宮頸管より採取した検体を用いて、性感染症であるクラミジアの感染有無を調べます。
HPV(ヒトパピローマウイルス)検査
子宮頸癌の原因となりうるハイリスクHPVの感染有無を調べます。検体の採取法は、頸部細胞診と同様です。細胞診と一緒に検査することにより、子宮頸部上皮内腫瘍(異形成)、子宮頸癌をほぼ見逃しなく検出することができます。